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高橋ペットクリニックからのお知らせです。臨時休診や飼い主様への情報を提供します。


胆嚢粘液嚢腫

高橋ペットクリニック 外科ケースより

胆嚢粘液嚢腫

シェットランドシープドッグ 13歳齢

起立困難で来院。

非常に危険な病気です。
胆嚢内に粘調度の高い、濃縮した粘液状の胆汁が貯留して肝外胆管閉塞および胆嚢壁の壊死による胆嚢破裂を引き起こす疾患です。

血液検査と超音波検査にて診断します。

静脈内点滴を行い全身状態の回復を待ちましたが、今回は腹水がたまってきたので胆嚢破裂を疑い緊急的に開腹手術を実施しました。

↓クリックすると写真は大きくなりますが、血がだめな方はクリックしないでください!!
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開腹するとパンパンに腫れ上がった胆嚢と腹腔内には胆嚢内の粘液物質がばらまかれた状態です。

↓クリックすると写真は大きくなりますが、血がだめな方はクリックしないでください!!
3_20130208214818.jpg

治療は胆嚢切除です。胆嚢剥離時に胆嚢の破裂部位が確認されました(緑矢印)。

胆嚢摘出し、胆管を洗浄し、腹腔内をしっかり洗浄します。

切除した胆嚢です。
2_20130208214817.jpg

正常な胆嚢内には、胆汁というさらさらな液体が貯まっていますが、胆嚢粘液嚢腫ではこのように粘液が貯まっています。
この成分が胆管を閉塞させてしまうのです。

1_20130208214816.jpg

胆嚢を半分に割ってもこの形状を保っています。

胆嚢粘液嚢腫ははっきりとした原因はわかっておりません。しかし、近年増加している病気です。
シェルティー、コッカスパニエル、 M.シュナウザーなどが好発犬種にあげられていますが、もちろんその他の犬種でも見られます。

術後から退院するまでの期間(周術期)に死亡することが多いとも言われている恐ろしい病気です!!

潜行性に進行する為、定期的な健康診断を受けましょう!!

2月9日(土)は院長不在です!!
ご迷惑をおかけしますが、何卒ご了承ください。

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